武蔵関でボディメイク! 加圧トレーニングは効果薄!?

2018/11/20
加圧トレーニングは効果薄!?

こんにちは。Fitness Garage exe 倉科です。

本日は『加圧トレーニング』についてです。

ご存知のとおり、当ジムではフリーウェイトによるBIG3をトレーニングの主軸に置いており、
加圧トレーニングは実施していません。

結論から言って、BIG3を差し置いてまで加圧トレーニングを行っても、
ボディメイクには効果は薄い
と考えているからです。

なぜそう考えるのか、加圧トレーニングの特徴を踏まえ、
メリットデメリットとして思うところを書き残しておきます。

※もちろん加圧トレーニングにもメリットはあります。
 課題点を知ったうえで、それを克服し、補う手段があれば、否定するものではありません。


<加圧トレーニングとは>

腕・脚の付け根に専用の圧力ベルトで圧をかけて、血流を制限して行うトレーニング。
血流を制限することで、筋肉への栄養素・酸素供給を抑えることで
筋肉に化学的負荷を与え、成長ホルモンの分泌を促す

ウエイトトレーニングよりも低負荷・短時間で、気軽に効果を出すことが可能とされる。


<筋肥大が期待できない理由>

●負荷設定が難しい
 本来、筋肉が大きく成長するためには「全力の80%の力で10回3set」のような
 筋肥大に適切な負荷のおおよそ目安があります。
 しかし、「100%で1回」でも筋肥大効果は小さく、また「50%で30回」でも同様にはいきません。

 加圧トレーニングは身体にベルトを絞めつけて、その圧(血流末梢抵抗値)を調節することで
 効果が期待できるわけですが、この圧の調整が変われば、筋肉の置かれている状況も一変します。

 0.1でも抵抗値が変わるということは、圧をかけずに実施するトレーニングに置き換えると、
 80%だった重さを75%に変えてしまうくらいのインパクトがあります。
 結果として、毎回のトレーニングで「筋肥大に最適な負荷・回数で追い込む」ことが難しくなります。

 かろうじて、「潰れるまで追い込む」ことで似たような結果を生むとは思われますが、
 そうなる頃には「気軽な」トレーニングではなくなっているはずで、
 加圧トレーニングの売り文句である「低負荷でどなたでも」というトレーニングにはなりません。

●運動中に負荷が安定しない

 圧をかけているベルトも、運動の中で動いてしまうことがあります。
 筋肉が伸び縮みする動きに連動してずれたり、汗をかくことでずれたり。

 加圧トレーニングの教科書でも、素肌に直にベルトをつけることは推奨されておらず、
 Tシャツやジャージの上から巻くことを推奨しています。
 衣服の上からであれば、素材により、なおさらずれる心配が出てきます。

 当然、ベルトがずれれば動脈も一緒に圧迫してしまったり、圧が全くかからなくなってしまったりしてしまいます。

 静脈側だけに適正圧をかけることで効果を期待する加圧トレーニングにおいて、
 この加圧ベルトが動く、というのは目的を達成できなくなってしまう大きな要因です。

●トレーナーによる個人差が大きい

 そして、上記のエラーは加圧インストラクターの腕によって発生頻度が変わってきます。
 さらには同じインストラクターでも毎回同じ静脈を同じ圧で設定するというのは至難の業です。

 難しいだけならまだしも、一度加圧ベルトを絞めたらトレーニングが終わるまで
 圧を見直さないトレーナーもいるようで、そのような場合は運動効果を安定して供給してくれるとは思えません。


<ボディメイク効果が低い理由>

●ボディメイクに効果的な筋肉の多くは「胴体」についている

 大胸筋、広背筋、腹筋群、大殿筋、ハムストリングス。
 おおよそ身体のラインを作る筋肉は胴体についています
 加圧トレーニングでは、腕、脚の付け根にベルトをつける特性上、
 これらの筋肉に流れる血流まで制限することはできません。

 かろうじて全身の血流を少しは制限することにはなるので、
 成長ホルモンの恩恵は受けられますが、対象の筋肉に化学的負荷を与えることはできません。

 結局これらの筋肉に十分な負荷を与えようと思えば、「加圧で十分」ということにはなりえないわけで、加圧のみできれいなボディラインを作ることは難しいと考えます。


<メリットとして取り入れたい部分>

●血流の改善

 血流を制限した状態で、筋肉を動かしてあげること自体は、
 その周囲の毛細血管を拡張するのに有効です。
 適正な加圧・除圧を繰り返すことで、「血管を鍛える」のがよいでしょう。

●ウエイトトレーニングの仕上げに「化学的負荷」を

 ボディメイクにおいては、やはり胴体についた大きな筋肉に大きな「物理的負荷」をかけて
 筋肉に損傷を与えるステップが必要です。
 しかし、この損傷を回復させることで筋肉は成長していくわけですから、
 回復・合成を助ける成長ホルモンが加圧トレーニングによって分泌されることはメリットです。
 
 ただしこの場合も、対象となる筋肉に化学的負荷をかけられるわけではありません。
 あくまでも全身に成長ホルモンを満たしてあげる、そんな感覚で取り入れるのがよいでしょう。



いかがでしたでしょうか。上記はあくまでも私見です。
専門家であれば上記を克服する、補う方法を講じて加圧ジム運営をしてくれているのかもしれませんが、
そうでないジムが多いのもまた事実です。

うちでは、それを無理して解決するほど取り入れたいと思っていない、というだけのことです。

加圧トレーニングにもメリットはありますが、加圧トレーニング単体でボディメイクに万能ではない
本記事ではそれが伝われば幸いです。