正しく「チーティング」しよう

2018/11/06
正しく「チーティング」しよう

正しく「チーティング」しよう

こんにちは。Fitness Garage exe 倉科です。

exeでは、お客様のボディメイクを支える指針として、
「食事」を指導している「ボディメイクのための完全食事マニュアル」というものをご用意しております。

今日はその中から「チーティング」について少し掘り下げて書いてみようと思います。


まずは「チーティング」とは何か。おさらいをしておきます。

減量期を続けていると、どうしても停滞期に差し掛かることがあります。
そのような停滞期を抜け出すための方法のひとつが「チーティング」です。


「チート」とは、「だます」という意味ですが、ここでは自分のカラダをだますことを指します。

では、なぜ停滞期にカラダをだます必要があるのでしょうか。


そもそもexeで推奨している糖質制限は、カラダを通常よりも糖質不足にし、脂肪を主要なエネルギー源とすることで体脂肪の燃焼を促進する減量法です。
この減量法、ひとたびカラダのスイッチが「脂肪燃焼モード」に入れば、始めて間もない時期から、
一日に60g~120gほどの体脂肪を減らし続けてくれます。

そして、元の体重のおよそ5%ほど減少したころから、人によっては減りが鈍くなっていきます。
この鈍くなるのが「停滞期」です。

これは、カラダが「5%も減った」ことに対して危機感を感じ、ホメオスタシス(生体恒常性)という反応を起こしたせいであると考えられます。
しかし、意図的にダイエットしてきていることに反し、カラダは勝手にホメオスタシスを起こしてしまうため、
引き続き減量をしていこうと思えば、これを解除してあげたい訳です。
ここで、カラダに対して「この減量は危機ではないよ!」と情報を与えて「ダマシ」てあげるのが「チーティング」です。

※チーティングの手法については後述します。


ここで注意したいのは、下記です。

「最初から減らないのは停滞期ではない」
「ホメオスタシスが起きるのは5%程度減るころから」
「正しくチーティングしよう」
「チーティングが効かせるためにメリハリをつける」
「チーティングは計画的に」
「停滞期が起きない人もいる」


順に触れていこうと思います。


「最初から減らないのは停滞期ではない」
まず、糖質制限を始めても体重が減らないのは停滞期ではありません。
おそらく正しく糖質をカットすることができていない、もしくは良質な脂質を摂取できておらず、
カラダが「脂肪燃焼モード」に入っていないのが原因です。
この場合はチーティングに頼らず、今一度食べているものを見直すことをオススメします。

例外的に「もともと炭水化物はそれほど摂っていない」という小食気味の人で、
万年ゆる糖質制限になっている方は、ホメオスタシスのようにカラダが省エネモードに入っています。
太ってもいないけど、ふよふよとした体型のひとによくみられる傾向です。
太っていないので、本人に危機感が薄いのが難点ですが、このタイプは筋肉が不足していることが多いので、減量よりもトレーニングに集中されることを推奨します。


「ホメオスタシスが起きるのは5%程度減るころから」
60kgの人で言えば3kg減量したころから、80kgの人で言えば5kg減量したころから、停滞期に入る人が出てきます。
逆に言えば、1kgやそこらで停滞期になることはあまりありません
(前述のように万年制限中の方は別)
5%も減っていないのに減りが鈍くなってきているのであれば、やはり食事を見直すほうが先でしょう。


「正しくチーティングしよう」
・もともと食事制限していない
・糖質制限を始めて1ヶ月以上経過した
・3~5kg減量が成功している
・今の体脂肪率が男性10%以上、女性18%以上ある
・直近の2週間の体重変動が1kgの幅に収まってしまっている
上記に当てはまるようであれば、チーティングを試してみてもいいでしょう。

推奨は「1食だけ高糖質・高たんぱく食をお腹が苦しくなるほど食べる!」です。

例えばお寿司。量も食べられるし、魚介系のたんぱく質も豊富です。

間隔については、最初は1ヶ月に1度ペースから。
減量期が3ヶ月を超えている場合は2週間に1度くらいでも効果はあるでしょう。
また、体脂肪率が男性15%以下、女性23%以下くらいまで減っている場合は、
それ以上減りにくくなっていますので、週に1度ずつで少しずつ減量を続けるということも可能です。


「チーティングが効かせるためにメリハリをつける」
チーティングで大切なのは大量に食べることです。
少しご褒美にスイーツを、というのではカラダはダマされてくれません。
それではただ減量を遅らせているだけにすぎません。
そうではなく、しっかりと糖質が供給される状態なんだ、まだカラダを燃やしても大丈夫なんだと
ダマすためにも心を決めて1食だけ爆食してみてください。

もちろん、その後の食事からは引き続き糖質制限に戻ります。
ここでダラダラと糖質を引き続き取ってしまってはメリハリは出ず、
再び脂肪燃焼モードへ切り替えるのが鈍ってしまいます。

切替はメリハリをつけて。そのためにも、チーティングは「計画的に」行なうべきでしょう。


「チーティングは計画的に」
チーティングを「糖質を摂ってもいい日、待ち遠しい日」のように考えるとドツボにはまります。
そういう人は主に「糖質を摂りたい欲求」に負けている人です。
これは意思が弱いわけではなく、食欲を正しくコントロールできていない傾向にあります。
多くの場合、「脂質」を摂ることで解消されていきます。
無性にチーティングが待ち遠しい、そんな気分になった場合には、
よいオイル、よいバターなどを取り、脂質で身体を満たしてあげてください。

チーティングはあくまでも上記の条件に当てはまった場合に、カンフル剤として利用すべきものです。


「停滞期が起きない人もいる」
そして、人によっては停滞期そのものが来ない人もいます。
当店で30kgの減量に成功した方は、毎月4kg強の減量を続けながらも停滞期はほぼありませんでした。
そもそもチーティングは利用しないに越したことはないのです。
減量を目的をしているときに、減量が順調に進んでいるのであれば、そのペースを崩すのはもったいないと言えます。
しっかりと体重・体脂肪量をモニタリングして、2週間で1kg以上減っているようであればチーティングは不要です。


いかがでしょうか。
「チーティング」はあくまでも「減量の一手法」です。
「自分の食欲をごまかす」のではなく、「ホメオスタシスを起こしたカラダをごまかす」ことを忘れずに実施したいものです。

減量が成功した暁に、しばらく好きなものを食べる時期を設ければいいのです。

皆さんのいいカラダを応援しています!