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見直しておきたい筋トレ、第二回です。
今回は、背中全体をこれ一つで鍛えられるトレーニング、デッドリフト。
誰がこの記事を見るんだ、というくらい一般的な認知度はまだまだ低い種目ですが、
カラダ作りをする上では、むしろはずせないのではないかというくらい大切な種目です。
たまたまこの記事にたどり着いた方も、もしデッドリフトをやっていなければ組み込んでみてください。
さて、デッドリフトはバーベルを持ってお辞儀するように腰を折りたたみ、その姿勢から上体を再び起こすことで背筋を鍛えるエクササイズです。一言で背筋と言っても、脊柱起立筋群、広背筋、僧帽筋など
広い範囲に効果のある種目となっています。
しかし、こちらもベンチプレス同様正しく行わなければ、狙ったところには効いてきません。
それどころか、腰椎を痛める可能性もある非常に難しい種目でもあります。
そこで、いくつか見直しておきたいポイントについてまとめておこうと思います。
・最初に持ち挙げるときは、背中に力を入れてから
・パーシャルで行う
・リストストラップを使う
・肩甲骨を下げる
・頭から上がる
【1】最初に持ち挙げるときは、背中に力を入れてから
デッドリフトを始めるときには、まずバーベルを持ち上げる必要があります。
この際、地面から直接持ち挙げる動作はかなり窮屈であり、
注意しておこなわなければ、腰椎に大きな負担がかかってしまいます。
背中に利かせることだけを考えるのであれば、初動はリスクのほうが大きいため、慎重に持ち挙げましょう。
ポイントとして、バーベルを持ち挙げる前に背中を限界までそらせること。
そして、脊柱起立筋(いわゆる背筋)にしっかりと力を入れること。
最後に、力を入れた状態のままスクワットに似た要領で
大殿筋、ハムストリングスの助けを得ながら、反動をつけずにバーベルを持ち挙げます。
これをマスターすることで、より大きな負荷を安全に行えるようになります。
初回こそ一番注意して行うべき種目、それがデッドリフトです。
【2】パーシャルで行う
パーシャルデッドリフト、もしくはハーフデッドリフトなどと言ったりしますが、先述の通り、デッドリフトは地面から持ち挙げるあたりではトレーニング効果よりも腰を痛めるリスクのほうが大きくなっていきます。
そのため、背筋を効果的に鍛えるのであれば、バーベルを下げるのは膝の下程度までにしておくとよいでしょう。
おもりを地面まで下ろさずに行うことで、背筋の緊張も抜けず、しっかりと背筋群を疲労させ効果を出すことができるようになります。
【3】リストストラップを使う
デッドリフトはBIG3の中でも最も重い負荷を扱える種目です。
しかし、バーベルを素手で持って挙上動作を行ってしまえば、
扱える重量はせいぜい握力どまり、になります。
握力に頼らずに重量を扱えるツール「リストストラップ」はこの種目には不可欠と言えます。
デッドリフトで扱う重量が、片手握力のおよそ2倍程度になれば、すぐにでも購入したいところです。
デッドリフト以外にも、ラットプルダウンやベントロウなどプル系の種目では同様に効果を期待できますので一つあると便利です。
女性であればポリプロピレン樹脂製のものでもよいと思いますが、
100kgを超えた重量を扱うことを想定されるのであれば、革製のものを選びたいですね。
リストストラップがあることで、握力に気を取られず、次に紹介するポイントに集中することができます。
【4】肩甲骨を下げる
背中で集中して意識したいのが、「常に肩甲骨を下げておく」ということです。
バーベルを持ち上げて、スタートポジションをとる際、胸を張り、両肩甲骨を後ろに寄せます。
さらに、寄せた肩甲骨を下垂させ、その場で固定させます。
デッドリフトの動作中も、肩甲骨は開きません。
そうすることで、脊柱起立筋上部および広背筋にまでデッドリフトの効果が及ぶようになります。
逆に、肩甲骨が開いてしまうと、脊柱起立筋上部に効かなくなるばかりか、猫背気味に背中が丸くなりやすく、負荷は腰に集まってきてしまいます。ケガの原因にもなりますので、肩甲骨を開かずに行うことは大切です。
【5】頭から上がる
最後に、動作の中でバーベルを膝まで下げたあと、頭から先に上がってくるようにしましょう。
腰を伸ばす種目であるため、腰を早く上げたくもなりますが、腰から上げると背筋の収縮を十分に得ることができません。
脊柱起立筋の上端である首を反らせ、上から順番に脊柱起立筋を反ることができれば、脊柱起立筋群の最大収縮を得ることができます。
特にこれは終盤の辛いときこそ効果を発揮します。
辛い時はつまりは腰を痛めやすいタイミングでもあります。
頭から上げることで、脊柱起立筋を最大限に活用してトレーニング効果を得るようにしましょう。
(頭から上げても上部から反ることができなくなってきた場合は、腰椎に負担のかかる前触れです。速やかにトレーニングを中断するとよいでしょう。)
デッドリフトは地味に見られがちな種目ですが、正しいフォームで鍛えられれば、これ一つで背中を大きくしたり逆三角にしたり、また背中の溝など美しくすることもできます。
街のジムでフリーウエイトエリアに行くのはなかなか勇気がいるかもしれませんが、ぜひとも実践されることをお勧めいたします。